合志市Y様邸_屋根下塗りとシーリング除去

屋根の下塗りを最初に行います。

コロニアル素材の屋根ですが、平成18年のアスベスト規制によって

材料にアスベストが使えなくなり素材の強度が下がってしまった時期があります。

現在の素材は改良を重ねて強度が増してきていますが、この時期のコロニアル素材は

劣化による割れが生じやすくなっています。

高圧洗浄にて表面の塗膜が失われてしまったコロニアルは吸水と乾燥を繰り返す事により

どんどんもろくなってしまいます。

それを防ぐために先に下塗りだけ塗っておきます。

塗膜がある状態では吸水する事はないのですが、塗膜が失われているため

下塗り材を吸い込んでしまいます。

タップリと吸わせて膜を作って吸水を防ぎます。

下屋に乗ったジャッキ(足場の基部)は交互に上げ下げして塗って行きます。

先に塗ったところが乾燥したのちに塗れていない部分を改めて塗装します。

併せてシーリングの除去も行いました。

これを使いだしてからかなりカットが楽になりました。

両手持ち用のカッターです。

シーリングの両端にカッターで切れ込みをいれますが、

サイディングボードに張り付いたシーリングを綺麗にカットするには

ちょっとしたコツが必要です。

カスが残ったり、勢い余ってボードを傷つけたり。

怪我にも気を付けながら作業していきます。

充填された古いシーリングを剥ぎ取ると

ハットジョイナー(ボンドブレーカー)が顔を出します。

ボンドブレーカーというシーリング材の接着を防ぐテープが張ってあります。

このテープが効いていないとカッターで両端を切ってもシーリングを取り除く事が出来ません。

ワットメーターボックスの上にある保安器取付架台、

メタルワイヤーの電話線が光ファイバーに変わっていき最近は使われない事が多くなりました。

本来ならば電話線を伝って家屋に入ろうとする雷サージ(雷による過電流)を防ぐ

保安器を取り付ける為のものです。

使っていないし、配管も劣化してきていて見た目がわるいため取って欲しいとの事でした。

当たり前だったものがどんどんと変わっていく時代の流れに、取り残されないように

頑張らないといけないなと全く塗装と関係のないところで考えさせられました。